刷新できないレガシー向け保守契約(MA)とチケットサポート

MA services

多くの企業では、日々の基幹業務を確実に回し続けるため、いまなおレガシーシステムが重要な役割を担っています。こうしたシステムは業務と深く結びついているからこそ、短期間で全面的に変更・刷新することは、実務上現実的な選択肢とは言えません。

そして、時間の経過とともに真のリスクとなるのは、技術の古さそのものではありません。むしろ、そのシステムを支える「体制」の脆弱化です。すなわち、誰が責任を持つのかという明確なオーナーシップ、知識・ノウハウの継承、そして安定した継続サポートの確保です。

この基盤が弱体化すると、障害の発生頻度が高まり、同種の問題が繰り返し発生しやすくなります。

以下のような課題に、貴社が直面していないか、ぜひ一度ご確認ください。

  • 長年運用されているレガシーシステムが、依然として業務上不可欠である
    システムが老朽化していても日常業務を支えているため、即時の置き換えは困難であり、停止は許されません。
  • システムを深く理解している社内有識者が不在である
    当初の担当者が退職・異動している、あるいは担当者はいるものの、問題解決に十分な技術的知見を持っていない状況です。
  • ユーザーからの問い合わせや運用上の課題が継続的に発生している
    問い合わせ対応や正しい操作手順の案内を行う信頼できるチームが必要であり、ヒューマンエラーの削減と業務効率の向上が求められています。
  • 根本原因の解決が必要な技術的問題が繰り返し発生している
    一時的な回避策では不十分であり、原因分析、恒久対策、再発防止策の実施が必要です。
  • 変化するビジネス要件に、レガシーシステムが対応しきれない
    稼働中の業務に影響を与えることなく、新たな業務フローを実現するための機能追加や改善が求められています。
  • 新たな正社員採用に代わる、コスト効率の高い選択肢を探している
    必要に応じて課題対応や機能改善を行える、経験豊富な専門家による安定したサポートを、柔軟な形で求めています。

これらの課題がいかに重要であるか、当社アイコネクトは深く理解しています。そこで当社では、継続的なサポートと安定したシステム保守を提供するため、保守契約(MA:Maintenance Agreement)をご用意しています。

また、オプションとしてチケットサポートも提供しており、貴社の事業計画に沿って、レガシーシステムの機能強化・拡張を安心して進めていただけます。

保守契約サービスとは?

保守契約(MAサービス)とは、サービス提供者とお客様組織の間で締結する、継続的なシステムサポートおよび保守に関する正式なサービス契約です。重要システムの安定稼働を継続的に支えるとともに、障害・インシデントの未然防止や早期復旧を通じて、業務への影響を最小化し、運用リスクの低減を図ることを目的としています。

現在、多くの企業において、十分なスキルを備えたシステム保守・運用人材の不足が課題となっています。こうした状況を踏まえ、iCONEXTでは、継続的な保守・サポートニーズにより確実かつ効率的に対応するための実践的な選択肢として、MAサービスを提供しています。

当社のMAサービスの進め方

まず、ナレッジトランスファー(Knowledge Transfer)セッションから開始します。本セッションでは、お客様側のシステムオーナーより、システムに関する重要な情報を当社チームへ共有いただきます。これにより、システム全体のアーキテクチャに加え、実運用における利用状況や特性を正確に把握することが可能となります。

ナレッジトランスファー

その後、共有いただいた情報を整理・統合し、継続的に参照できる長期的なナレッジベースとして整備します。主な内容は以下の通りです。

  • システムアーキテクチャの概要ドキュメント
  • ネットワークインフラ構成情報
  • 初期開発環境の詳細
  • 関連インストールパッケージ一覧
  • トラブルシューティングおよび既知の問題と、初期対応ガイドライン

当社チームがシステムを十分に理解し、サポート提供の準備が整った段階で、パラレルラン(Parallel Run)期間を開始します。本フェーズでは、エンドユーザーからの問い合わせに対して正確かつ迅速に対応できること、ならびに適切に問題解決を行える体制が確立されていることを確認します。

この期間中は、お客様側で指定された窓口担当者が調整役となり、エンドユーザーからの問い合わせや不具合報告を受け付けます。内容を当社チームへ連携し、当社にて調査・対応を進めます。

パラレルランが問題なく完了した後は、本格運用(フルサポート)へ移行します。以降も、エンドユーザーからの連絡は引き続きお客様側の指定窓口に集約し、窓口担当者が内容の切り分け、優先度付け、必要に応じたエスカレーションを行ったうえで、当社チームへ連携します。

当社が事象を確認・分析し、明確な解決策を特定できた場合は、解決方法および推奨事項を当社よりエンドユーザーへ直接ご案内します。これにより、解決までの時間を短縮するとともに、連携における手戻りを抑え、サポート全体の効率向上を図ります。

MAの基本サポートサービス

当社のMAサポートは、貴社の基幹システムを日々安定的に稼働させることを目的としています。システム稼働状況(可用性)の監視、エンドユーザー向けのサポート・相談対応、ならびに技術的なトラブルシューティングおよび原因分析を提供します。主なサービス範囲は以下の通りです。

1. 営業時間内におけるシステム可用性の確保

重要システムの安定稼働を維持し、ダウンタイムを最小化することで、従業員の業務への影響を抑制します。稼働状況を監視し、異常検知時には迅速な復旧に向けた対応調整を行うことで、事業継続を支援します。

2. ユーザー向け運用コンサルティング

ユーザーからの質問や操作上の困りごとに加え、システム起因ではない事象についても、実際の業務フローに基づき適切にご案内します。これにより、ユーザーの早期業務復帰を支援するとともに、試行錯誤による時間ロスを削減し、誤操作に起因するトラブルの抑制にもつなげます。

3. 技術課題の分析および根本原因の調査

システム障害発生時には、根本原因の特定と影響範囲の評価を行い、短期的・長期的な是正策を提案します。再発防止に向けた予防策も含め、同様の事象を繰り返さないための対策実施を支援します。

この包括的なMAサービスにより、システム全体の安定性を着実に向上させ、組織全体にわたる事業継続性の確保に貢献します。

追加サービス:チケットサポート

エンドツーエンドでのシステム支援を実現するため、当社ではMAサービスの提供範囲と、開発・改修を伴う作業範囲を明確に区別しています。

実運用では、システム不具合の修正、業務フロー変更に伴う機能追加、性能改善、データ対応など、追加対応が発生することが少なくありません。これらの作業は、個別の工数や専門的な知見を要するうえ、本番反映前のテストやリスク管理が必要となる場合もあるため、MAの標準範囲には含めていません。

そこで当社では、MA範囲外の作業に対応するため、追加の支援時間をチケットとして購入できる「チケットサポート」をご用意しています。

チケットサポートで対応する作業内容

チケットサポート

1. システム不具合修正

システム上の問題(例:仕様どおりに動作しない、データ表示に誤りがある、操作中にエラーが発生する等)が発生した場合、当社チームが原因を調査し、問題を解消したうえで修正対応または改修版(更新版)を作成します。あわせて、本番環境へ適用する前に必要なテストを実施し、安全にリリースできる状態で提供します。

2. システム改善・機能強化

日々の実運用に即した形へシステムを改善し、業務効率の向上を支援します。具体的には、手順の簡略化による業務フローの効率化、作業を迅速化するための小規模な機能追加、画面やレポートの改善による視認性・操作性の向上などが含まれます。

3. データ修正

レガシーデータ移行時の取り込み不備、誤入力、その他の要因によりデータの不整合や誤りが判明した場合、当社にて原因を調査し、安全な修正方針を設計したうえで、定めた手順に沿ってデータ修正を実施します。あわせて、テスト結果のエビデンスおよび修正後の検証結果を提示します。

4. データ移行

新システムへの移行や新バージョンへのアップグレード時に、既存データを正確かつ漏れなく移行できるよう支援します。本サービスには、データ準備、所定フォーマットへの変換、精度確認のためのテスト・検証、および新システムへのインポートが含まれます。あわせて移行に伴うリスク管理を行い、切替期間中も業務が円滑に継続できるよう支援します。

5. 設定変更

ユーザー権限の調整、業務ルール(ビジネスルール)の変更、新しい業務フローに対応するための各種設定更新などを対象とします。本番稼働環境への影響を最小化するため、影響範囲を確認しながら慎重に対応します。

6. システム性能チューニング

システムの動作が遅い、応答が不安定、またはより高い負荷への対応が必要な場合、当社がボトルネックの要因(例:データベースクエリ、サーバーリソース、ネットワーク、各種設定等)を分析し、性能・安定性・応答性の向上に向けたチューニング方針を提案します。

MAサービスおよびチケットサポートの主なメリット

 既存システムを安心して安定運用できる
長年利用しているシステムであっても、継続的なサポートと整備されたナレッジベースにより、日々の業務に必要な信頼性と運用性を維持できます。その結果、コストが高くリスクも大きいシステム更改を拙速に進める必要がなくなります。

 特定のシステム担当者への依存を軽減できる
既存の管理者が退職・異動する場合や、社内担当者の技術力にばらつきがある場合でも、過度に不安を抱える必要はありません。専門家で構成された体系的なサポートチームが、継続的に運用をカバーします。

 ユーザーの日常業務をより円滑に支援できる
システムを深く理解したチームが対応することで、技術的な問題を正確かつ効率的に解決できます。ユーザーからの問い合わせに対しても、適切な手順を具体的に案内できるため、誤操作の抑制と生産性向上につながります。

 事業成長に合わせて、既存システムを拡張・改善できる
チケットサポートを活用することで、日々の運用を止めることなく、必要に応じて既存システムの改善・調整・新機能追加を段階的に進められます。

 スコープと予算を明確に管理できる
MAは年次契約のため予算化が容易です。機能追加や変更対応はチケット単位で進められるため、事前にスコープ・スケジュール・費用を明確に把握できます。

 社内IT人材の追加採用に比べ、コストとリスクを低減できる
給与、教育・研修、離職リスクといったフルタイム雇用に伴う負担を抑えつつ、経験豊富な専門家の支援を必要に応じて活用できます。

 より安定した事業運営を実現できる
ITシステムのサポート、障害対応、継続的な改善は専門チームに任せることで、経営層・管理部門は事業計画や意思決定に集中できます。

貴社のレガシーシステム向け保守契約(MA)サービスおよびチケットサポートにご関心をお持ちでしたら、どうぞお気軽にアイコネクトまでお問い合わせください。

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